高いコストパフォーマンスで人気のXiaomiスマートフォンですが、購入を検討する際に「Xiaomiの安全性は本当に大丈夫だろうか」と気になる方も多いのではないでしょうか。

特に、中国企業であることと個人情報の関係や、過去に報道されたセキュリティ問題の真相については、不安を感じるかもしれません。また、最初からインストールされているプリインストールアプリに危険性はあるのか、独自OSであるMIUIが持つセキュリティ機能は信頼できるのか、といった具体的な疑問も浮かぶでしょう。

さらに、メーカー側の主張だけでなく、第三者機関による客観的な評価も判断材料として知りたいところです。

この記事では、そうしたXiaomiの安全性に関するあらゆる懸念や疑問に答えていきます。購入後にすぐ実践できる対策として、必ず見直したいプライバシー設定の項目や、多くのユーザーが気になる不要な広告を非表示にする方法を具体的に解説します。

加えて、安全を確保する上で基本となる、提供元不明のアプリはインストールしないというルールや、OSとセキュリティパッチは常に最新へ更新することの重要性も改めてお伝えします。そして、より安心して利用するために知っておきたい、日本国内正規販売モデルを選ぶメリットについても詳しくご紹介します。

本記事を最後までお読みいただくことで、漠然とした不安を解消し、Xiaomi製品に関する情報を正しく理解しXiaomiの安全性を判断しようと、ご自身で納得のいく結論を導き出せるようになるはずです。それでは、気になるセキュリティの側面を一つひとつ丁寧に見ていきましょう。

  • Xiaomiの安全性に関する懸念の本当の理由がわかる
  • 過去に報道されたセキュリティ問題の客観的な真相を知れる
  • 自分でできるプライバシー設定や広告を非表示にする具体的な方法
  • リスクを理解した上で安心して製品を選ぶための判断基準が身につく

気になるXiaomiの安全性、セキュリティ面の懸念点をチェック

  • 中国企業であることと個人情報の関係
  • 過去に報道されたセキュリティ問題の真相
  • プリインストールアプリに危険性はあるのか
  • MIUI(独自OS)が持つセキュリティ機能
  • 第三者機関による客観的な評価

中国企業であることと個人情報の関係

Xiaomiのスマートフォンやスマート家電は、その高いコストパフォーマンスから多くの人々に支持されています。しかし、Xiaomiが中国の企業であるという点から、「個人情報の取り扱いは大丈夫なのだろうか」と一抹の不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

結論から申し上げますと、この不安の背景には、中国特有の法律の存在が大きく関係しています。そのため、Xiaomi製品を利用する上では、その仕組みとリスクを正しく理解しておくことが大切です。

ナルちゃん

やっぱり「中国の会社」っていうのが、ちょっと引っかかるポイントだよね…。具体的に何が懸念されているの?

懸念の核心にある「国家情報法」

ユーザーの不安の根源となっているのは、主に中国で2017年に施行された「国家情報法」という法律です。この法律の内容を簡単に説明すると、「国の安全に関わる場合、いかなる組織や国民も、国の情報活動に協力しなければならない」と定められています。

これをXiaomiに当てはめて考えてみましょう。もしも中国政府が国家の安全を理由に、Xiaomiに対してユーザー情報の提供を要請した場合、理論上、企業側は法律に基づいて協力する義務が生じる可能性が指摘されているのです。これが、Xiaomiの安全性や個人情報保護に関する議論で、常に懸念点として挙げられる大きな理由となっています。

国家情報法のポイント

中国政府が「国の安全のため」と判断すれば、国内企業が持つ個人情報などへのアクセスを合法的に要求できる、という点が懸念の中心です。これが、ユーザーデータの行き先に対する不安に直接つながっています。

懸念払拭に向けたXiaomiの取り組み

もちろん、Xiaomi側もこうした世界のユーザーが抱く懸念を認識しており、その払拭のために様々な対策を講じていると公表しています。

主な取り組みの一つに、データセンターの国外設置が挙げられます。Xiaomiは、グローバル市場向けのユーザーデータについて、中国国内ではなく、シンガポールやドイツ、アメリカといった国外のデータセンターで管理していると説明しています。

これにより、EUのGDPR(一般データ保護規則)など、各地域の厳格なプライバシー保護法規制を遵守する姿勢を示しているのです。

また、同社はプライバシーポリシーを詳細に公開し、どのようなデータを収集し、それをどのように利用するのかについて透明性を確保しようと努めています。セキュリティやプライバシーに関する国際的な認証を取得するなどの取り組みも、信頼性を高めるための一環と言えるでしょう。

ナルちゃん

なるほど!ちゃんとユーザーの不安に応えようと、色々な対策はしているんだね。それなら少し安心かな?

ユーザーとして知っておくべき注意点

一方で、Xiaomiが対策を講じているからといって、リスクが完全にゼロになったと断言することは難しいのが現状です。中国企業である限り、国家情報法の影響を完全に否定することはできません。

そのため、私たちユーザーは、利便性とリスクを天秤にかけ、自己防衛の意識を持つことが重要になります。

利用する上での心構え

Xiaomi製品を利用する際は、特にMiアカウントで同期する情報や、Mi Cloudに保存するデータには注意が必要です。

例えば、連絡先や写真、メッセージといった非常にプライベートな情報をクラウドに預けるかどうかは、慎重に判断することをおすすめします。どの情報を端末内だけに留め、どの情報をクラウドと同期させるか、自分で設定を見直してみるのが良いでしょう。

これを理解した上で、Xiaomiが提供する利便性を享受するのであれば、それは個人の賢明な選択と言えます。重要なのは、どのような仕組みで、どのようなリスクの可能性があるのかを知った上で、最終的な判断を自分自身で行うことなのです。

過去に報道されたセキュリティ問題の真相

Xiaomiの製品を選ぶ上で、「過去にセキュリティに関するニュースを見たことがあるけれど、実際はどうなのだろう?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。スマートフォンは個人情報の塊ですから、その安全性は最も気になるポイントの一つです。

結論から言えば、過去にセキュリティに関するいくつかの指摘があったのは事実です。しかし、その多くは特定の機能に関する誤解や、その後のアップデートで改善されたものであり、第三者機関による調査でも重大な脆弱性は確認されていません。

ここでは、過去にどのような報道があったのか、そしてその真相と現在の状況について、一つひとつ詳しく解説していきます。

注意点
過去にセキュリティに関する報道があったという事実は、製品を選ぶ上で知っておくべき情報です。しかし、報道内容だけを鵜呑みにせず、その後のメーカーの対応や第三者機関の客観的な評価も併せて判断することが重要になります。

Forbes誌が報じたブラウザのデータ収集問題(2020年)

2020年に、海外の経済誌であるForbesが「Xiaomiの標準ブラウザは、プライベートモード(シークレットモード)で閲覧しても、その履歴データを収集している」と報じ、大きな話題となりました。

この報道に対し、Xiaomiはすぐに公式声明を発表。データ収集の事実自体は認めつつも、それはユーザー体験の向上のために匿名化された統計データを収集しているものであり、個人を特定できる情報とは紐づいていないと説明しました。また、データは暗号化され、厳格なプライバシーポリシーのもとで管理されていると主張しています。

そして、この報道を受けてXiaomiは迅速に対応しました。ソフトウェアアップデートを行い、シークレットモード利用時の統計データ収集を、ユーザーが任意でON/OFFできる設定項目を追加したのです。

これにより、ユーザーは自身のプライバシー設定をより細かく管理できるようになりました。指摘に対して真摯に向き合い、透明性を高める改善を行った事例と言えるでしょう。

リトアニア国防省による検閲機能の指摘(2021年)

もう一つ大きな注目を集めたのが、2021年にリトアニア国防省が発表した報告書です。この報告書では、Xiaomi製のスマートフォンに「Free Tibet(チベット解放)」などの特定のキーワードを検閲し、ブロックする機能が内蔵されていると指摘されました。

これに対してXiaomiは、「当社のデバイスが、ユーザーの個人的な通信を検閲することはありません」と強く否定。指摘された機能は、広告コンテンツを管理するためのものであり、不快な広告(ポルノグラフィーやヘイトスピーチなど)からユーザーを保護するために使用されるものだと反論しました。

この問題は国際的にも関心を集め、その後、ドイツの連邦サイバーセキュリティ庁(BSI)が数ヶ月にわたる詳細な技術調査を実施しました。そして2022年1月、BSIは「Xiaomiのスマートフォンから検閲機能やセキュリティ上の脅威は一切見つからなかった」と公式に発表しました。

この第三者機関による調査結果は、Xiaomiの主張を裏付ける形となり、多くのユーザーにとっての安心材料となったのです。

ナルちゃん

国の機関から指摘されると驚いてしまいますけど、他の国の専門機関が時間をかけて調査して「問題なし」と結論付けてくれたのは、客観的な事実としてとても大きいですね!

過去の報道と現在の状況まとめ

これまでに挙げた主なセキュリティに関する指摘を、分かりやすく表にまとめました。

指摘された年 指摘された内容 Xiaomiの対応と現在の状況
2020年 標準ブラウザがシークレットモードでもデータを収集している疑惑 統計データ収集の事実を認めつつ、個人を特定しないと説明。ユーザーが機能をOFFにできるアップデートを配信済み。
2021年 スマートフォンに検閲機能が内蔵されている疑惑 Xiaomiは公式に否定。その後、ドイツ政府機関の調査によって「検閲機能は存在しない」ことが確認された。

ポイントの整理

  • 過去のセキュリティに関する指摘には、それぞれ背景と経緯があります。
  • 指摘された問題に対し、Xiaomiは公式な説明やソフトウェアのアップデートで対応してきました。
  • 特に検閲機能の疑惑については、ドイツの公的機関という第三者によって安全性が証明されています。

このように考えると、過去の報道は確かに不安を煽るものでしたが、その後のXiaomiの対応や客観的な調査結果を見ると、過度に心配する必要はないと言えるかもしれません。もちろん、これは「絶対に安全」ということを保証するものではありません。

どのようなメーカーのスマートフォンを使う場合でも、セキュリティ設定を定期的に見直し、自分自身でプライバシーを守る意識を持つことが何よりも大切です。

プリインストールアプリに危険性はあるのか

Xiaomiのスマートフォンを手にしたとき、最初からインストールされている多くのアプリに気づくかもしれません。これらは果たして安全なのでしょうか。結論から言うと、Xiaomiの公式プリインストールアプリが直接的な危険をもたらすという確固たる証拠は広く確認されていません。

しかし、過去には一部のアプリの挙動がプライバシー上の懸念を呼んだ事例もあり、ユーザー自身が設定を理解し、適切に管理することが非常に重要になります。

その理由は、Xiaomiが世界中で事業を展開するグローバル企業であるためです。欧州のGDPR(一般データ保護規則)など、各国の厳しいプライバシー保護法規制を遵守する必要があり、意図的に危険なマルウェアなどを仕込むことは、企業にとって計り知れないリスクを伴います。

そのため、プリインストールされているアプリは、基本的にスマートフォンの機能を最大限に活用するために提供されているものと考えてよいでしょう。

一方で、これらのアプリの中には、Xiaomiのサービス利用を促進したり、広告を表示したりするためのものが含まれていることも事実です。これが、一部で「危険性があるのでは?」という懸念につながっている側面もあります。

ナルちゃん

なるほど!危険なウイルスとかではないけど、どんなアプリが何をしているのかは、自分でチェックした方が安心ってことだね。

過去に指摘された事例とXiaomiの対応

過去に、海外のセキュリティ研究者やメディアから、Xiaomiの標準ブラウザアプリがシークレットモード(プライベートモード)であっても閲覧履歴などのデータを収集している、という指摘がなされたことがあります。この報道は多くのユーザーに不安を与えました。

これに対してXiaomiは、データ収集はユーザーエクスペリエンスの向上が目的であり、収集されたデータは匿名化され、個人とは結びつかないと説明しました。さらに、ユーザーの懸念に応える形で、シークレットモードでのデータ収集をユーザーが任意でオフにできるオプションを追加するアップデートを実施しています。

このように、懸念点が指摘された際には、企業側も対応や改善を行っています。だからこそ、私たちは情報をうのみにせず、現状を正しく理解した上で、自分のデバイスを管理していく必要があるのです。

広告表示と「MSA」アプリの存在

Xiaomiのスマートフォン(MIUIという独自OS)には、「MSA(MIUI System Ads)」というシステムアプリが含まれている場合があります。これは、システム内の様々な場所で広告を表示するための仕組みです。例えば、標準の音楽アプリやファイルマネージャーアプリを開いたときに、広告が表示されることがあります。

これは、Xiaomiがハードウェアを比較的安価に提供するビジネスモデルの一環とも言われています。しかし、多くのユーザーにとって、予期せぬ広告表示は快適な操作を妨げる要因となり得ます。

ポイント:広告は設定で非表示にできる

幸いなことに、これらの広告の多くは設定からオフにすることが可能です。「設定」メニュー内の「パスワードとセキュリティ」→「承認と撤回」から「msa」の承認を取り消すことで、多くのシステム広告を非表示にできるという情報があります。少し手順は複雑ですが、試してみる価値はあるでしょう。

プリインストールアプリの管理方法

では、具体的にプリインストールアプリをどう管理すればよいのでしょうか。アプリには大きく分けて3つの種類があります。

アプリの種類 概要 対処法
アンインストール可能なアプリ ユーザーが任意で削除できるアプリ。(例:一部のゲーム、独自ツールアプリなど) 不要であれば、アプリアイコンを長押しして「アンインストール」を選択することで簡単に削除できます。
無効化できるアプリ システムの一部ではあるものの、動作を停止させることができるアプリ。 「設定」→「アプリ」→「アプリを管理」から対象のアプリを選び、「無効にする」を選択します。ホーム画面から非表示になり、バックグラウンドでの動作も停止します。
削除・無効化できないアプリ OSの根幹に関わる重要なシステムアプリ。(例:電話、設定、メッセージなど) これらは基本的に操作できません。無理に削除しようとすると、システムが不安定になる恐れがあるため、触らないのが賢明です。

まずは、自分でインストールした覚えのないアプリ一覧を確認し、明らかに不要だと判断できるものはアンインストールしましょう。判断に迷うアプリは、いきなり削除するのではなく、「無効化」を試すのがおすすめです。もし無効化して不具合が生じた場合は、再度有効に戻せば元通りになります。

注意:システムアプリの無効化は慎重に

前述の通り、どのアプリがどの機能と連携しているか分からないまま無効化すると、スマートフォンの動作が不安定になる可能性があります。特に「Androidシステム」や「Google Play開発者サービス」といった、いかにも重要そうな名前のアプリは絶対に無効化しないでください。

よく分からない場合は、アプリ名をインターネットで検索し、どのような役割を持つアプリなのかを調べてから判断することが大切です。

結論として、Xiaomiのプリインストールアプリが直ちに危険というわけではありません。しかし、広告表示の仕組みや過去の指摘事例を理解し、不要なアプリを無効化したり、広告を非表示に設定したりすることで、より快適かつ安心して利用できるようになります。自分のスマートフォンを正しく管理する意識を持つことが、何よりも重要なのです。

MIUI(独自OS)が持つセキュリティ機能

Xiaomiのスマートフォンに搭載されている独自OS「MIUI」は、Androidをベースにしながらも、ユーザーの安全を守るための多彩なセキュリティ機能が追加されています。これらは、日々のスマートフォン利用における様々なリスクから、利用者の個人情報やデバイスを保護する役割を果たします。

言ってしまえば、標準のAndroidに加えて、Xiaomiならではのガード機能が幾重にも備わっているイメージです。

ここでは、MIUIが具体的にどのようなセキュリティ機能を持っているのか、詳しく見ていきましょう。

デバイスの健康状態を一覧できる「セキュリティ」アプリ

MIUIのセキュリティ機能の中核を担うのが、「セキュリティ」という名前の統合管理アプリです。このアプリ一つで、スマートフォンの状態を多角的にチェックし、最適化することが可能となります。

例えば、以下のような機能がこのアプリに集約されています。

  • ウイルススキャン: インストールされているアプリやファイルをスキャンし、マルウェア(悪意のあるプログラム)がいないかを確認します。
  • 権限の管理: どのアプリが、どの情報(連絡先、位置情報、マイクなど)にアクセスできるかを細かく設定・確認できます。
  • データ使用量: モバイルデータ通信やWi-Fiの使用量を監視し、使いすぎを防ぐのに役立ちます。
  • バッテリーセーバー: バッテリーの消費が激しいアプリを特定し、駆動時間を延ばすための設定を提案してくれます。

このように、専門的な知識がなくても、一つのアプリを開くだけで、デバイスの安全性を手軽に確認・維持できるのが大きな魅力といえるでしょう。

ナルちゃん

たくさんの機能がありますが、まずはこの「セキュリティ」アプリを定期的にチェックする習慣をつけるのがおすすめですよ!

プライバシー漏洩を防ぐための細やかな配慮

MIUIは、ユーザーが気づかないうちに個人情報が抜き取られるといった事態を防ぐための、ユニークなプライバシー保護機能を備えています。これも、Xiaomiが安全性に力を入れている証左の一つです。

その中の一つに、「仮想ID(Virtual ID)」機能があります。これは、アプリやウェブサイトがユーザーを識別・追跡しようとする際に、実際の端末情報を渡す代わりに、いつでもリセット可能な仮想のIDを提供する仕組みなのです。これにより、広告目的での追跡などを効果的に防ぐことが期待できます。

そしてもう一つは、写真共有時のプライバシー保護機能です。あなたがスマートフォンで撮影した写真には、撮影場所や時間といった情報(メタデータ)が含まれている場合があります。

MIUIには、写真を誰かに送る際に、これらの個人情報を自動的に削除するオプションが用意されているため、意図せずプライベートな情報を漏らしてしまう心配が少なくなります。

MIUIの主なセキュリティ・プライバシー関連機能

MIUIには、ここで紹介した以外にも様々な機能があります。代表的なものを表にまとめました。

機能名 主な役割
セキュリティアプリ ウイルススキャン、権限管理など、デバイスの状態を統合的に管理・最適化します。
デュアルアプリ LINEやX(旧Twitter)などのアプリを複製し、1台のスマホで2つのアカウントを使い分けられます。
セカンドスペース 端末内に完全に独立したもう一つの領域を作成し、仕事用とプライベート用などで完全にデータを分離できます。
アプリロック 個別のアプリにパスワードや指紋認証によるロックをかけ、他人による不正なアクセスを防ぎます。
緊急SOS 電源ボタンを素早く5回押すことで、事前に登録した連絡先に位置情報付きのSOSメッセージを送信します。

メリットだけではない?知っておきたい注意点

このように多機能なMIUIですが、利用する上で知っておきたい注意点も存在します。メリットだけでなく、デメリットとなりうる側面も理解しておくことが大切です。

MIUI利用時の注意点

  • システムアプリ内の広告: MIUIの一部のシステムアプリ(特に「セキュリティ」アプリなど)では、広告が表示される場合があります。これはユーザー体験を損なう可能性があり、設定から非表示にする手間が必要になることもあります。
  • 強力なバックグラウンド管理: バッテリー消費を抑えるため、バックグラウンドで動作しているアプリを積極的に終了させる傾向があります。これにより、一部のアプリで通知が遅れたり、正常に動作しなかったりするケースが報告されています。

ただ、これらの点は、多くの場合ユーザー自身が設定を変更することで対処可能です。例えば、特定のアプリが終了しないように「バッテリーセーバー」の設定で「制限なし」を選択するなど、自分の使い方に合わせてカスタマイズしていくと良いでしょう。

補足:MIUIからHyperOSへ

ちなみに、最近のXiaomi製スマートフォンでは、MIUIに代わる新しいOS「HyperOS(ハイパーオーエス)」への移行が進んでいます。HyperOSは、MIUIが長年培ってきたセキュリティやプライバシー保護の思想を引き継ぎつつ、さらなるパフォーマンスの向上や、異なるデバイス間でのシームレスな連携を目指して開発されているものです。

今後Xiaomiのデバイスを選ぶ際は、このHyperOSが搭載されているかどうかも一つのポイントになるかもしれません。

第三者機関による客観的な評価

企業の安全性を判断する際、自社の発表だけでなく、外部の専門機関からの評価が非常に重要な指標となります。結論から言うと、Xiaomi複数の国際的な第三者機関からセキュリティやプライバシー保護に関する認証を取得しており、その安全性は客観的に示されています。

なぜなら、国際的に認められた第三者機関による審査は、公平かつ厳格な基準に基づいて行われるため、企業の信頼性を測る上で極めて有効な手段だからです。企業が「うちは安全です」と主張するだけでは、利用者はなかなか安心できません。そこで、客観的な評価が意味を持ってくるのです。

ナルちゃん

企業の自己申告だけじゃなくて、専門家のお墨付きがあるかどうか、ってことだね!これは安心材料になるかも。

ここでは、Xiaomiが取得している代表的な認証をいくつか紹介し、それぞれが何を意味するのかを分かりやすく解説していきます。

情報管理体制の国際基準「ISO/IEC 27001」

Xiaomiは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格である「ISO/IEC 27001」の認証を取得しています。これは、組織が保有する情報資産を適切に管理し、機密性、完全性、可用性を維持するための枠組みが、国際的な基準を満たしていることを証明するものです。

もっと簡単に言えば、「顧客データなどの大切な情報を守るための社内ルールや体制が、世界レベルでしっかりしていますよ」という証明になります。この認証の取得は、企業が組織全体で情報セキュリティに取り組んでいる姿勢の表れといえるでしょう。

プライバシー保護の証明「ISO/IEC 27701」

さらに、Xiaomiは個人情報の保護に特化した「ISO/IEC 27701」という認証も取得しています。これは、先ほどのISO/IEC 27001をプライバシー保護の観点で拡張したもので、個人情報をどのように収集し、利用し、保護するかの管理体制が適切であることを示します。

特に、EUのGDPR(一般データ保護規則)のような厳しいプライバシー法規制への準拠を助けるものであり、Xiaomiがユーザーのプライバシーを高いレベルで尊重し、保護しようと努めていることがうかがえます。

GDPRとは?

GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、欧州連合(EU)で施行されている個人データ保護のための法律です。世界で最も厳しいプライバシー保護法の一つとされており、これに準拠することはグローバル企業にとって重要な課題となっています。

IoTデバイスの安全性を示す「ioXtアライアンス」

スマートフォンだけでなく、スマートホーム製品などのIoTデバイスも多く手掛けるXiaomiですが、一部の製品は「ioXtアライアンス」によるセキュリティ認証を受けています。ioXtアライアンスは、GoogleやAmazonなども参加するIoTセキュリティの標準化団体です。

この認証は、デバイスがハッキングなどの脅威に対して一定のセキュリティ基準を満たしていることを示すものです。例えば、Xiaomiのセキュリティカメラなどがこの認証を取得していることは、製品そのものの安全性が第三者によって確認されていることを意味します。

認証・評価 内容 これが示すこと
ISO/IEC 27001 情報セキュリティ管理体制の国際規格 組織的な情報管理の仕組みが世界基準を満たしている
ISO/IEC 27701 プライバシー情報管理の国際規格 ユーザーの個人情報を保護する体制が整備されている
TRUSTe認証 プライバシー管理プログラムの認証 企業のプライバシーポリシーや運用が基準を満たしている
ioXtアライアンス認証 IoTデバイスのセキュリティ基準 スマートホーム製品などが一定のセキュリティレベルにある
認証取得に関する注意点

これらの認証はXiaomiの安全性を示す強力な根拠となりますが、注意すべき点もあります。第一に、認証があるからといって100%の安全が未来永劫保証されるわけではないということです。新たな脅威は常に出現するため、継続的な対策が不可欠です。

また、これらの認証は特定のシステムや製品群に対して与えられるものであり、Xiaomiの全ての製品・サービスが同じ認証を受けているわけではない点も理解しておく必要があります。

しかし、このように複数の国際的な第三者機関から厳しい審査を受け、認証を取得している事実は無視できません。これは、Xiaomiがユーザーのセキュリティとプライバシーを保護するために、グローバルな基準で真摯に取り組んでいることの客観的な証拠と評価できるでしょう。

購入後も安心!Xiaomiの安全性を確保するための使い方

  • 必ず見直したいプライバシー設定の項目
  • 不要な広告を非表示にする方法
  • 提供元不明のアプリはインストールしない
  • OS・セキュリティパッチは常に最新へ
  • 日本国内正規販売モデルを選ぶメリット

必ず見直したいプライバシー設定の項目

Xiaomiのスマートフォンは、高いコストパフォーマンスで人気ですが、その一方で、プライバシー設定について不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、いくつかの設定項目を見直すだけで、セキュリティとプライバシーを大幅に向上させることが可能です。

ここでは、Xiaomiのスマートフォンをより安心して利用するために、必ず確認しておきたいプライバシー設定の重要な項目を具体的に解説していきます。
初期設定のまま使っている方は、ぜひこの機会に見直してみてください。

1. 追跡型広告を無効にする「広告サービス」の設定

まず最初に見直したいのが、「広告サービス」の設定です。これは、あなたの興味や関心に合わせて広告を最適化(パーソナライズ)するために、アプリの利用状況などのデータを収集する機能に関わるものです。

この機能を有効にしたままだと、意図しない形で自身の行動データが広告配信に利用される可能性があります。そのため、プライバシー保護の観点から、この設定をオフにすることをおすすめします。

設定方法は以下の通りです。

広告サービス設定の手順

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「パスワードとセキュリティ」を選択。
  3. 「プライバシー」をタップします。
  4. 「広告サービス」という項目を見つけて選択してください。
  5. 「パーソナライズされた広告の推奨」というスイッチをオフ(灰色)にします。

この設定をオフにしても、広告自体が表示されなくなるわけではありません。あくまで、あなたの行動に基づいた追跡型の広告配信が停止されるだけです。その結果、自分とは関係のない広告が表示されることが増えるかもしれませんが、プライバシーの観点からはより安全な状態になると言えるでしょう。

ナルちゃん

「自分にぴったりの広告が出なくなるのは不便」と感じる方もいるかもしれませんが、知らないうちに情報が使われるよりは安心ですよね!

2. アプリの権限を個別にチェック「権限マネージャー」

次に重要なのが、各アプリにどのような権限を許可しているかを確認・管理する「権限マネージャー」です。

スマートフォンにインストールされたアプリは、動作するためにカメラやマイク、位置情報といったスマホの機能へのアクセス許可を求めてきます。もちろん、地図アプリが位置情報を利用するなど、アプリの機能に必須な権限もあります。しかし、中には不必要と思われる権限を要求してくるアプリも存在するのです。

例えば、電卓アプリが連絡先やマイクへのアクセスを要求してきたら、少し不自然に感じませんか。このように、アプリの機能と関係のない権限を許可したままにしていると、個人情報が意図せず収集されるリスクが高まります。

そこで、「権限マネージャー」を使って、どのアプリにどの権限を与えているのかを定期的にチェックしましょう。

権限マネージャーへのアクセス手順

「設定」アプリから「プライバシー保護」へ進み、「権限マネージャー」を選択することで確認できます。(MIUIのバージョンによってメニュー名が若干異なる場合があります)

権限マネージャーを開くと、「位置情報」「カメラ」「マイク」「連絡先」といった権限の種類ごとに、アクセスを許可しているアプリの一覧が表示されます。特に以下の権限は、プライバシーに直結するため慎重に確認することをおすすめします。

特に注意したい権限 確認するポイント
位置情報 地図アプリや天気アプリ以外で、常に位置情報を必要とするアプリは少ないはずです。
カメラ・マイク ビデオ通話アプリやカメラアプリ以外が、バックグラウンドでアクセスする必要はありません。
連絡先 メッセージアプリや通話アプリ以外で、連絡先へのアクセスが必要か見直しましょう。
ストレージ(ファイルとメディア) スマホ内の写真やファイルにアクセスする権限です。本当に必要なアプリだけに許可してください。

権限の設定を変更する際は、以下の選択肢があります。

  • アプリの使用中のみ許可: 最も推奨される設定です。アプリを開いているときだけ権限が有効になります。
  • 毎回確認: アプリが権限を必要とするたびに、許可するかどうかの確認画面が表示されます。
  • 許可しない: 権限の利用を完全に拒否します。

権限を「許可しない」場合
アプリの機能に必須の権限を「許可しない」に設定すると、アプリの一部機能が使えなくなったり、アプリ自体が正常に動作しなくなったりすることがあります。その場合は、設定を「アプリの使用中のみ許可」に戻すなど、調整が必要です。

3. 利用状況と診断データの送信を停止する

最後にもう一つ確認しておきたいのが、「使用状況と診断」の項目です。これは、製品やサービスの品質向上のために、スマートフォンの利用状況やエラーレポートといったデータをメーカー(この場合はXiaomi)に自動で送信する機能となっています。

多くの場合、これらのデータは個人が特定できないように匿名化されてから送信されると説明されています。しかし、どのような情報が送信されているのかをユーザーが完全に把握することは困難です。もし、少しでもプライバシーに関する懸念を減らしたいのであれば、このデータ送信を停止しておくと良いでしょう。

この設定をオフにしても、スマートフォンの基本的な動作やアップデートの受信などに影響が出ることはありません。

使用状況と診断データ送信の停止手順

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「パスワードとセキュリティ」 → 「プライバシー」と進みます。
  3. 「使用状況と診断」を選択してください。
  4. 「使用状況と診断データを送信」のスイッチをオフにします。

これらの設定を見直すことで、Xiaomiのスマートフォンをより安全に、そして安心して利用するための第一歩となります。スマートフォンは多くの個人情報が集まるデバイスだからこそ、定期的にプライバシー設定を見直す習慣をつけることが大切です。

不要な広告を非表示にする方法

Xiaomiのスマートフォンを利用していると、時折システムアプリ内に広告が表示されることがあります。これは、高品質な端末を比較的低価格で提供するためのビジネスモデルの一部ですが、ユーザーとしては少し気になるかもしれません。しかし、ご安心ください。いくつかの簡単な設定変更を行うことで、これらの広告の多くを非表示にできます

ここでは、Xiaomiスマートフォン(MIUI / HyperOS)で不要な広告を非表示にするための具体的な手順を、順を追って分かりやすく解説していきます。

なぜ広告が表示されるの?

Xiaomiは、ハードウェアの利益率を低く抑える代わりに、インターネットサービスやソフトウェアからの収益でビジネスを成り立たせています。その一環として、自社のOSであるMIUIやHyperOS上の一部のアプリに広告を組み込んでいるのです。ただし、ユーザーが快適に使えるように、広告をオフにする選択肢も用意されています。

ステップ1:システム広告(MSA)を無効化する

まず最初に行うべき最も重要な設定が、MSA(MIUI System Ads)プロセスの無効化です。これは、システム全体に広告を配信する根幹の仕組みに関わるもので、これを停止させることで多くの広告表示を抑制する効果が期待できます。

手順は以下の通りです。

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「パスワードとセキュリティ」をタップしてください。
  3. 「認可と取り消し」を選択します。
  4. 一覧の中から「msa」を探し、トグルスイッチをオフにします。
  5. 確認画面が表示されたら、10秒ほど待ってから「取り消す」をタップしましょう。

「認可を取り消せませんでした」というエラーが表示されることがありますが、その場合は何度か同じ操作を繰り返してみてください。また、スマートフォンの再起動後に再度試すと成功しやすくなることがあります。

ステップ2:パーソナライズ広告をオフにする

次に、ユーザーの興味や行動履歴に基づいた広告(パーソナライズ広告)の表示を停止させます。これにより、追跡型の広告が表示されなくなり、プライバシー保護の観点からも有効な設定と言えるでしょう。

以下の手順で設定を変更してください。

  1. 「設定」アプリから「パスワードとセキュリティ」に進みます。
  2. 「プライバシー」を選択します。
  3. 「広告サービス」をタップしてください。
  4. パーソナライズ広告のおすすめ」という項目のトグルスイッチをオフにします。

この設定を行うことで、ランダムな広告は表示される可能性が残りますが、あなたの利用状況に合わせた広告は配信されにくくなります。

ナルちゃん

ここまでの2つの設定だけでも、体感できるレベルで広告が減るはずですよ!でも、もっと徹底的に非表示にしたい場合は、次のステップに進みましょう。

ステップ3:各システムアプリの広告設定を見直す

MSAを無効化しても、一部の標準アプリでは個別に広告が表示されることがあります。そのため、普段よく利用するアプリの設定を一つひとつ確認し、「おすすめ」や「広告」に関連する項目をオフにしていく作業が必要です。

ここでは、代表的なアプリの設定方法を紹介します。

セキュリティアプリ

ウイルススキャンやメモリ解放など、端末のメンテナンスに欠かせないアプリですが、ここにも広告が表示されることがあります。

  1. 「セキュリティ」アプリを開きます。
  2. 右上の歯車アイコン(設定)をタップします。
  3. おすすめを受け取る」という項目を見つけ、スイッチをオフにしてください。
ファイルマネージャー

写真やドキュメントを管理する「ファイルマネージャー」アプリも、設定変更が可能です。

  1. 「ファイルマネージャー」アプリを起動します。
  2. 左上のメニューアイコン(三本線)をタップします。
  3. 「設定」を選択し、次に「バージョン情報」をタップしましょう。
  4. おすすめ」のスイッチをオフに切り替えます。
テーマ

壁紙やアイコンを変更できる「テーマ」アプリにも、おすすめコンテンツとして広告が表示される場合があります。

  1. 「テーマ」アプリを開きます。
  2. 画面下部にある人のアイコン(マイページ)をタップします。
  3. 「設定」を選択します。
  4. おすすめを表示」と「パーソナライズされたおすすめ」の両方のスイッチをオフにします。
その他のアプリ

他にも、「Mi ビデオ」「Mi ミュージック」「ダウンロード」といったプリインストールアプリにも、同様の広告設定が存在します。多くはアプリ内の「設定」メニューから「おすすめ」や「オンラインコンテンツサービス」といった項目をオフにすることで、広告を非表示にできます。

設定変更時の注意点

これらの設定は、OSのアップデート(MIUIやHyperOSのバージョンアップ)によって、元に戻ってしまう可能性があります。もしアップデート後に再び広告が表示されるようになった場合は、お手数ですが再度同じ手順で設定を見直してみてください。また、これらの設定変更は、あくまでユーザーの自己責任において行っていただくようお願いします。

提供元不明のアプリはインストールしない

Xiaomiのスマートフォンを安全に利用し続けるためには、提供元がはっきりしない非公式なアプリ(通称:野良アプリ)をインストールしないことが極めて重要です。これはXiaomi製デバイスに限った話ではなく、Androidスマートフォン全般に共通する、最も基本的なセキュリティ対策の一つと言えるでしょう。

ナルちゃん

公式ストア以外で配布されているアプリには、便利なものがたくさんあるように見えるかもしれません。でも、そこには大きな落とし穴があるんです!

なぜなら、Google Playストアなどの公式アプリストアで配布されているアプリは、Googleによる厳格な審査を通過しているからです。もちろん100%安全とは言い切れないものの、悪意のあるプログラムが含まれていないか、セキュリティ上の問題がないかといった点がチェックされています。

一方で、ウェブサイトなどで直接配布されている提供元不明のアプリは、誰がどのような目的で作成したのかが不明瞭です。審査も一切受けていないため、ウイルスマルウェアといった、利用者に害をなすプログラムが仕込まれている危険性が非常に高くなります。

提供元不明のアプリがもたらす具体的なリスク

もし悪意のあるアプリをインストールしてしまうと、下記のような深刻な被害に遭う可能性があります。

考えられる被害の例

  • 個人情報の漏洩: 連絡先、写真、メッセージ、各種サービスのID・パスワード、クレジットカード情報などが盗まれてしまいます。
  • スマートフォンの乗っ取り: 端末が遠隔操作され、勝手に電話を発信されたり、身に覚えのない高額請求が発生したりする恐れがあります。
  • ランサムウェアの感染: 端末内のデータが勝手に暗号化され、元に戻すことと引き換えに金銭を要求される被害です。
  • 意図しない広告表示: 画面上に大量の広告が常に表示され、スマートフォンの正常な操作を妨害されることもあります。

このように、少しの油断が取り返しのつかない事態を招くことになりかねません。魅力的な機能や、有料アプリが無料で使えるといった甘い言葉に誘われても、安易に手を出さない強い意志を持つことが大切です。

安全設定の確認と徹底を

Xiaomiのスマートフォンには、セキュリティ機能の一環として、提供元不明のアプリのインストールを標準でブロックする設定が備わっています。しかし、何かの操作の過程で、意図せずこの設定を許可してしまっている可能性もゼロではありません。

そこで、ご自身のスマートフォンの設定を一度確認してみましょう。

設定の確認手順(MIUIの一例)

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「プライバシー保護」または「パスワードとセキュリティ」をタップします。
  3. 「特別な権限」や「システムセキュリティ」といった項目を探し、その中にある「不明なアプリのインストール」を選択します。
  4. アプリの一覧が表示されるので、すべてのアプリが「許可しない」になっているかを確認してください。

※MIUIのバージョンによってメニューの名称や階層が異なる場合があります。

もし、いずれかのアプリにインストールが「許可」されている場合は、特別な理由がない限り「許可しない」に変更することをおすすめします。

結論として、アプリをインストールする際は、必ずGoogle Playストアを利用するというルールを徹底してください。この基本的な習慣を守るだけで、Xiaomiスマートフォンのセキュリティレベルは格段に向上するのです。

OS・セキュリティパッチは常に最新へ

Xiaomiのスマートフォンやタブレットを安全に利用し続けるためには、OS(オペレーティングシステム)とセキュリティパッチを常に最新の状態に保つことが極めて重要になります。

アップデートと聞くと、新機能の追加やデザインの変更といった華やかな側面をイメージするかもしれません。しかし、それ以上に大切な役割が、発見されたセキュリティ上の弱点(脆弱性)を修正することなのです。この修正プログラムのことを「セキュリティパッチ」と呼びます。

言ってしまえば、スマートフォンのOSを「家の扉」とするならば、セキュリティパッチは「より頑丈で新しい鍵」のようなものです。古い鍵を使い続けていると、ピッキングの技術に対応できず、空き巣に入られる危険性が高まるのと同じ理屈です。

そのため、定期的に提供されるアップデートを適用し、常に最新のセキュリティ状態を維持することが、不正アクセスやウイルス感染といった脅威から自身のデバイスと個人情報を守るための基本的な対策となります。

ナルちゃん

「後でやろう」と思っているうちに、忘れてしまいがちですよね。でも、この一手間がスマホを安全に使うための第一歩なんですよ!

セキュリティアップデートが担う重要な役割

それでは、なぜセキュリティアップデートがこれほどまでに重要視されるのでしょうか。その理由は、日々新たな脅威が生まれているからです。

ソフトウェアには、開発段階では気づかれなかった設計上のミスや不具合が潜んでいることがあります。これが「脆弱性」と呼ばれるもので、悪意のある攻撃者はこの弱点を突いて、デバイスを乗っ取ったり、個人情報を盗み出したりしようとします。

これに対し、Xiaomiのようなメーカーは、脆弱性が発見され次第、それを修正するためのプログラム(セキュリティパッチ)を開発し、ユーザーに提供します。つまり、アップデートを適用するということは、攻撃者が利用する可能性のある「侵入口」を一つずつ塞いでいく作業に他なりません。

逆に言えば、アップデートを怠ることは、脆弱性という名の「開いたままの窓」を放置しているのと同じ状態であり、非常に危険なのです。

Xiaomiのアップデート提供ポリシーについて

Xiaomiは、デバイスの安全性と機能性を維持するために、定期的なソフトウェアアップデートを提供しています。アップデートには、主に2つの種類があります。

アップデートの種類 内容 提供頻度の目安
OSアップデート MIUIやAndroidのバージョンが大きく変わる更新。新機能の追加や大幅なデザイン変更、システム全体の改善が含まれる。 年に1回程度(機種により異なる)
セキュリティアップデート 発見された脆弱性を修正する小規模な更新。Androidセキュリティパッチレベルを更新し、安全性を高めることが主目的。 月次または四半期ごと(機種により異なる)

 

Xiaomiは、発売するスマートフォンやタブレットに対して、OSアップデートとセキュリティアップデートの提供期間を約束しています。例えば、比較的新しいモデルやハイエンドモデルでは、より長期間、そしてより頻繁なセキュリティアップデートが提供される傾向にあります。

豆知識:自分のデバイスのサポート期間は?

お使いのXiaomiデバイスがいつまでアップデートを受けられるかについては、Xiaomiの公式情報を確認するのが確実です。Xiaomi Security Centerのウェブサイトなどで、各モデルのアップデートポリシーが公開されている場合があります。(参照:Xiaomi Security Center

アップデートの確認と実行方法

多くの場合、アップデートが提供されるとスマートフォンに通知が届きます。しかし、通知を見逃してしまったり、何らかの理由で届かなかったりすることもあるでしょう。そこで、定期的に手動で確認する習慣をつけることをお勧めします。

アップデートの確認方法は非常に簡単です。

【アップデートの確認手順】

  • 「設定」アプリを開きます。
  • 一番上にある「デバイス情報」をタップします。
  • 「MIUIバージョン」と表示されている部分をタップします。
  • 「アップデートを確認」をタップすると、最新のアップデートがあるかどうかをチェックできます。

もし新しいアップデートが見つかった場合は、画面の指示に従ってダウンロードとインストールを進めてください。

アップデートを実行する際の注意点

アップデートはセキュリティを維持するために不可欠ですが、実行する際にはいくつか注意すべき点があります。これらを怠ると、予期せぬトラブルに見舞われる可能性も否定できません。

【アップデート前の確認事項】

  • Wi-Fi環境で実行する:アップデートファイルのサイズは数百MBから数GBに及ぶことがあるため、モバイルデータ通信量(ギガ)を消費しないよう、安定したWi-Fi環境での実行が推奨されます。
  • 十分なバッテリー残量を確保する:アップデートの途中で電源が切れてしまうと、システムが破損し、最悪の場合スマートフォンが起動しなくなる恐れがあります。バッテリー残量が50%以上ある状態、できれば充電しながら行うのが安全です。
  • データのバックアップを取っておく:万が一の事態に備え、アップデート前には写真や連絡先など、大切なデータのバックアップを取っておくと安心できます。
  • 時間に余裕を持つ:ダウンロードとインストールには時間がかかることがあります。すぐにスマートフォンを使いたい場面は避け、時間に余裕があるときに行いましょう。

このように、OSとセキュリティパッチを常に最新の状態に保つことは、Xiaomi製品を安全かつ快適に使い続けるための基本であり、最も効果的な自己防衛策の一つです。通知が来たら後回しにせず、速やかにアップデートを適用するよう心がけましょう。

日本国内正規販売モデルを選ぶメリット

Xiaomi製品の購入を検討する際、「国内正規品」と「並行輸入品(海外版)」のどちらを選ぶべきか悩むことがありますよね。価格だけを見ると海外から取り寄せる並行輸入品に心が揺れるかもしれません。

しかし、結論からお伝えすると、日本で安全かつ快適にXiaomi製品を使いたいのであれば、国内正規販売モデルを選ぶのが最も確実で安心できる方法です。

なぜなら、日本の法律や基準への準拠、そして万が一の際のサポート体制に大きな違いがあるからです。価格が少し安いからといって安易に並行輸入品に手を出すと、後から思わぬトラブルに繋がる可能性も否定できません。

ナルちゃん

確かに、ちょっとした価格差で後悔するのは避けたいよね。具体的にどんなメリットがあるのか、詳しく知りたいな!

日本の法律や基準をクリアした「安心の証明」

国内正規販売モデルを選ぶ最大のメリットは、日本の法律や安全基準をしっかりとクリアしている点にあります。これはユーザーが安全に製品を使用するための、いわば「安心の証明」です。特に重要なのが「技適マーク」と「PSEマーク」という2つの認証になります。

電波法に基づく「技適マーク」

スマートフォンやワイヤレスイヤホン、スマートウォッチなど、私たちの身の回りにある多くの電子機器は電波を利用しています。日本国内でこれらの電波を発する機器を使用するには、電波法で定められた技術基準に適合していることを証明する「技適マーク」の表示が義務付けられています。

もちろん、国内で正規に販売されているXiaomi製品には、この技適マークが必ず付与されています。一方で、個人で輸入した海外モデルなどには技適マークがない場合があり、知らずに使用すると電波法違反となり、罰則の対象となる恐れがあるのです。

電気用品安全法に基づく「PSEマーク」

もう一つ、安全性に関わる重要なマークが「PSEマーク」です。これは、ACアダプター(充電器)やモバイルバッテリーといった電気用品が、電気用品安全法で定められた安全基準を満たしていることを示しています。

国内正規モデルに付属する充電器は、日本のコンセント形状や電圧(100V)に合わせて安全に設計され、PSEマークを取得しているため、火災や感電といった事故のリスクが大幅に低減されています。海外の電圧や安全基準で設計された充電器をそのまま日本で使用するのは、予期せぬトラブルの原因になりかねません。

並行輸入品に潜むリスク

価格の安さに惹かれがちな並行輸入品や海外版モデルですが、購入前には以下のようなリスクを理解しておく必要があります。

  • 技適マークがなく、国内での使用が電波法違反になる可能性がある。
  • PSEマークのない海外仕様の充電器が付属しており、火災などの危険性がある。
  • 日本の主要な通信バンドに対応しておらず、通信が不安定になることがある。
  • メーカーの公式保証や日本語でのサポートが受けられない。

万が一の時も安心!充実の国内サポートと保証

どれだけ優れた製品であっても、長く使っていれば故障や不具合が発生する可能性はゼロではありません。そんな時に大きな差となって現れるのが、サポート体制です。

国内正規販売モデルであれば、日本語での手厚いサポートを受けられます。操作方法で分からないことや、製品の調子がおかしいと感じた際に、国内のサポートセンターに気軽に問い合わせることが可能です。初期不良はもちろん、通常利用での故障時にも、国内の拠点で修理や交換といった対応をスムーズに進めてもらえます。

これが並行輸入品の場合、購入した海外のショップに英語などで問い合わせ、国際郵便で製品を送付し、長い時間と高額な送料を負担しなければならないケースも考えられます。この手間とコストを考えると、国内でサポートが完結するメリットは計り知れません。

日本の通信環境に最適化されている快適さ

スマートフォンを選ぶ上で見逃せないのが、日本の通信環境への対応度です。実は、国や地域によって使われている電波の周波数帯(バンド)は異なります。

国内で正規販売されているXiaomiのスマートフォンは、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルといった日本の主要キャリアが使用する周波数帯に最適化されています。これにより、「特定の場所で電波が繋がりにくい」「都市部から離れると圏外になる」といった通信のストレスを感じることなく、快適に利用できるのです。

海外モデルの場合、日本のプラチナバンドと呼ばれる重要な周波数帯に対応していないことがあり、せっかくの高性能なスマートフォンであっても、その性能を十分に発揮できない可能性があります。

  国内正規モデル(例) 海外モデル(例)
ドコモ主要バンド(Band 19) 対応 非対応の場合あり
au主要バンド(Band 18/26) 対応 非対応の場合あり
ソフトバンク主要バンド(Band 8) 対応 非対応の場合あり

※上の表はあくまで一般的な傾向を示す一例です。実際の対応バンドはモデルによって異なるため、購入前に必ず公式サイトなどでご確認ください。

日本向けの便利な機能とソフトウェア

ハードウェアだけでなく、ソフトウェアの面でも国内正規モデルにはメリットがあります。例えば、地震の多い日本には欠かせない「緊急地震速報(ETWS)」の受信機能は、日本のユーザーにとって非常に重要な機能です。

国内正規モデルでは、こうした日本特有のニーズに応える機能が最初から搭載されていることが多く、特別な設定をしなくても安心して利用できます。もちろん、メニュー表示や設定なども完全に日本語化されており、不自然な翻訳に悩まされることもありません。

最初から日本のユーザーが快適に使えるように配慮されている点は、地味ながらも大きな利点だと言えるでしょう。

国内正規販売モデルを選ぶメリットまとめ

ここまで解説してきたように、国内正規販売モデルには価格以上の価値があります。

  • 法律遵守: 技適マーク・PSEマークがあり、法律違反の心配がない。
  • 安全性: 日本の安全基準をクリアした製品・付属品で安心。
  • サポート: 日本語での問い合わせや国内での修理・保証が受けられる。
  • 通信の快適さ: 日本の主要な周波数帯に最適化されている。
  • 利便性: 緊急地震速報など、日本向けの機能が搭載されている。

確かに、並行輸入品は一時的な出費を抑えられるかもしれません。しかし、法律違反のリスク、安全性の懸念、サポートの不安、そして通信の不安定さといった数々のデメリットを考慮すると、総合的な満足度は国内正規モデルの方が圧倒的に高いと言えます。

これらの理由から、Xiaomi製品を日本で安心して長く愛用したいのであれば、信頼できる国内の正規販売店から購入することを強くおすすめします。

まとめ:情報を正しく理解しXiaomiの安全性を判断しよう

Xiaomiの安全性には中国の法律が懸念されるが、企業は対策を実施。過去の問題も第三者機関が安全性を証明済み。ユーザーは設定見直しやOS更新等の知識で正しくリスクを判断し、自己防衛することが重要です。

  • 中国の国家情報法は、政府が企業にユーザー情報の提供を要求する根拠となる
  • Xiaomiは国外データセンターでデータを管理し各地域のプライバシー法を遵守
  • 過去のブラウザデータ収集問題はアップデートでユーザーが制御可能になった
  • リトアニア指摘の検閲機能は、ドイツ政府機関の調査で安全性が証明された
  • 公式プリインアプリにマルウェア等の直接的な危険性は広く確認されていない
  • MIUIのシステム広告(MSA)は設定から承認を取り消すことで非表示にできる
  • 統合管理アプリ「セキュリティ」でウイルススキャンや権限管理が手軽にできる
  • 写真共有時に位置情報などのメタデータを自動で削除するプライバシー機能がある
  • ISO/IEC 27001や27701認証は国際的な情報管理基準を満たす証明
  • 追跡型広告を無効にする設定はプライバシー保護の観点から推奨されている
  • アプリの権限マネージャーで不要なアクセス許可を定期的に見直すことが重要
  • Google Playストアなどの公式ストア以外からアプリをインストールしない
  • 発見された脆弱性を修正するためOSとセキュリティパッチは常に最新にする
  • 技適マークのある国内正規モデルは日本の電波法を遵守しており安全である
  • 国内サポートや保証が受けられるため万が一の故障時でも安心して対応できる